季節の茶の湯

（きっさこ）

まぁ、難しい話は抜きにして、お茶でも一服いかがでしょう。

複雑な日常にあって、茶を喫することは、味わい、喉を潤すだけでなく、日常を忘れさせてくれる極上のリラックスタイム。
誰かと和やかに過ごすもよし、ひとり静かに自分と向きあうもよし、美味しい一服が人生を豊かにしてくれます。

ほのぼのと舟押し出すや蓮の中　夏目漱石

沼や池の水面が見えなくなるほど青々とした蓮の葉は、
上にのせた露をころころと上手に揺らしています。
文字通りの蓮華の形の花びらを散らさないよう
ゆっくりと小船をすすめている様が連想されます。

春のお花見、秋の紅葉狩と同じように
夏の「蓮見（はすみ）」という風流な習慣があったといいます。

極楽浄土（ごくらくじょうど）に咲く花と言われるからでしょうか
神秘的な美しさを感じますね。