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季節:初秋
花材:紫式部(むらさきしきぶ)
花器:いぶし銀鶴首形花器
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低い山地や原野に生える日本原産の落葉低木で、初夏に葉の付根に花が咲き、夏の終わりに紫色の房状の果実をつけます。
優美なその色から才媛紫式部の名をいただいたといわれています。

最近は見かけることがあまりない二千円札ですが、もしお手元にあったらご覧下さい。お札の片隅に描かれる女性が、古典文学の傑作『源氏物語』の作者です。

今から1000年ほど前の平安時代中期。雅な王朝文化華やかな時代、一条天皇の中宮彰子に仕えた紫式部は、文筆に優れ学問に秀でた才女でした。

54帖からなる大作『源氏物語』は、その後、文学の分野だけでなく、絵画や着物の文様、工芸品の意匠にまでその描写が登場し、江戸時代には「源氏香文様」という香りを抽象化して表す名前にも使われています。時代を超えて人々の心をひきつける魅力があるのですね。
 
   
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